ゆめいろリーディングvol.2

ゆめいろリーディングvol.1
ゆめいろリーディングvol.1

2021年11月12日〜14日
御茶ノ水KAKADO

「瘡蓋(ケロイド)」原作/よこはまさちこ・脚色/保邑リュウジ
「天使が涙を流す時」「スワンソングをあなたと」作/保邑リュウジ
演出/獅堂裕樹(純真舞台)

CAST

しじみ
相川なつ
羽沢葵
逢坂美華
一色恵吏奈
押鐘楓
後藤瑠美
足立彩佳(夜明けの佐藤)
えこの みぃ
西村守正(F.A.P.P.)
芳尾孝子

あらすじ

「瘡蓋(ケロイド)」

竹井美紗は、寝たきりの清水芙美子の訪問介護をしている。ある時、美紗は偶然腕にある大きな瘡蓋(ケロイド)を芙美子に見られてしまう。もう10年も前の傷だが、掻きむしってしまって治らないというのだ。芙美子に問われるままに、美紗は友人の川原裕美との間で起きた、男性をめぐるトラブルについて話し始める…

「天使が涙を流す時」

澤口宙は劇団「スマート・エンジェル」の新人の劇団員。ある日の劇団の稽古の終わりに、代表の音羽早苗の口から、思いもかけない発表があった。今度の後援を最後に、劇団を解散するというのだ。納得のいかない宙は、まだできていないラストシーンを自分で作るという。その後、副代表の美月の提案で、早苗は、もし宙の作ったラストが面白ければ、劇団は解散しないという方針を固める。実は、早苗が劇団の解散を提案した裏には、人には言えない早苗の事情があった…

「スワンソングをあなたと」

近未来の日本。予備役の軍人である夏目雄三は、台湾に派遣されることが決まる。雄三には聡美という娘がいたが、その娘と同じ位の年齢の娼婦・小菊のもとに通い詰めていた。小菊はすっかり雄三に心奪われ、雄三も小菊を可愛がっていたが、戦地に赴く前夜、何故か雄三は小菊の所ではなく、多くの男を虜にしている名高い娼婦・胡蝶のもとを訪れる。死ぬまでに一度抱いてみたかったという雄三は、自分の軍人としての役割への葛藤や、小菊を幸せにしてあげられない自分の不甲斐なさを嘆く。雄三が小菊のもとに足繁く通っていたことを突き止めた聡美は、意を決して小菊を訪れ、対面するのだが…

コメント

2021年7月に引き続き、Fairy Angel Promotion&Planningとのコラボレーションの朗読公演の2回目である。今回は、前回以上に華やかな出演者の顔ぶれとなった。稽古開始前に1人、顔合わせ直後に1人の降板者を出したが、替わりの出演者が割とすぐに見付かり、事なきを得た。
また、初めて女性の脚本家・よこはまさちこ氏の映像用シナリオを原作とした脚本を上演。新たな風を吹き込ませた。
新型コロナが収束気味の時期の上演だったが、客席は通常より少なくして、作品と作品の間で換気を行うなど、対策には万全を期した。
「天使が涙を流す時」の天使が、思っていた(普通ありそうな)天使像と違うということが、出演者の間で大きな話題になったが、この作品が一番お客様や出演者の涙を誘った。また今回は、3作を貫くテーマとして「妊娠」=「新たな命の誕生」を設定したが、3作とも最初と最後に出演者の生歌を入れる構成にしたこともあって、過度に重くなりすぎず、「情景が浮かんだ」「楽しめた」「考えさせられた」という感想を多数いただいた。こちらの意図した通りの反応が返ってきたので、この公演は大成功だったといえよう。
KAKADOのシステムから同時配信も行った。KAKADOスタッフの皆様の細やかな心遣いと、短期間の稽古で役を仕上げてくれた出演者の皆様の頑張りに、心からお礼を申し上げる。
お客様を入れての公演は、本当に久し振りだった。お客様の拍手も温かく、13日の2回は、1話終わる毎に拍手が来て、感激した。
今回の公演は、純真舞台の朗読の1つの形を作り上げることができたという点でも、非常に有意義で、次に確実に繋がるものとなった。


ゆめいろリーディングvol.2
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(写真 ©松本和幸)