純・真リーディングvol.2

ゆめいろリーディングvol.1
ゆめいろリーディングvol.1

2023年2月17日〜19日
池袋東口ゲキパ

作/保邑リュウジ
演出/獅堂裕希(純真舞台)

CAST

大津寄奏子(YScompany)
逢坂美華
柏木志津子(ポランの広場)
天野まり
堀江晴美(テアトルRUIプロダクション)
志水もえの
堤亮一
櫻田大士(ワイスプロダクション)
古宇田美弥子

あらすじ

「雪の日の覚醒」

居酒屋の社員の芽生は歌が好きで、自分でライブハウスを開くのが夢だが、忙しさの中、なかなか時間がない。
そんな時、新しいアルバイトとして来夢が働き始める。
来夢がシンガーソングライターを目指していることを知り、芽生は一緒に活動しないかと持ちかけるが、来夢は曖昧な返事をする。
実は来夢の母親は、ある新興宗教の信者。その影響で、来夢も入信させられている。来夢の事情を知った芽生は、来夢を信仰から目覚めさせようとするが、来夢は母親に背くことはできないという。
そして来夢は教会から、「メシアの国」で、神が選んだ男性との結婚を命じられる。
芽衣と来夢の選択は?

「永遠(とわ)に許されざる2人」

メディアは、とある王国の皇太子に仕えるメイド。皇太子はメディアに好意を抱いており、メディアもまんざらではない気持ちだった。
ある日、王が呼んだ未来を透視する力を持つ呪術師が、皇太子の命を狙う男の存在を予言する。
そして、街に買い物に出かけたメディアは、偶然その男・絵描きのライザーと遭遇し、たちまち恋に落ちる。皇太子の命を狙うのがライザーだと知った王室は、刺客を放つ。
メディアは、皇太子が生きている限り、ライザーは狙われ続け、2人が一緒になることはできないと悟る。
メディアのとった行動とは?そして、3人の運命は?

コメント

前回のvol.1から5ヶ月(エンタグレースターズ主催の「EGSリーディング」からは4ヶ月)のインターバルをおいて行われた、純真舞台単独主催の朗読公演第2弾。
初めて池袋東口ゲキパを公演場所として使用した。御茶ノ水KAKADOでの公演が続いていたため、目先を変えるという意味と、コストを抑える効果を狙った。ゲキパはライブハウスではなく、通常のイベントスペースだが、ゲキパの方が「ちゃんとした朗読劇の公演も是非行って欲しい」という強い思いをお持ちで、それに応えることもできるので、このスペースに決めた。
結論からいえば、通常の朗読公演で使用する分には、必要にして十分な機能を持っていると思う。ただし、少し演劇寄りの効果を狙うと、スタッフさんの力量がネックになる場合がある。PAさんは別料金になり、制作(受付等)スタッフも主催者が探すので別料金であることも注意点である。
これまでの朗読公演は殆どが3話オムニバスだったものを、今回から2話オムニバスに変更した。お客様のことを考えて少しでも短めにと思ったのだが、「永遠(とわ)に…」の尺が長く、結果的には3話の時と同じ位のランタイムになってしまった。
元々出演予定だった俳優が、稽古開始直前に体調不良により降板し、急遽代役を立てるというアクシデントが発生。今回当日スタッフをやって下さった俳優が所属していた事務所のサイトを獅堂が見ていて、たまたま見つけたのが大津寄奏子さん。写真の雰囲気や、歌が歌えること、役の衣裳であるメイド服を持っていたことが決め手になった。他の出演者は、ここのところお馴染みの面々と、その知り合いの俳優となった。
そして今回は、今までにない、中世ヨーロッパの架空の国を舞台にした作品(「永遠に…」)を上演した。衣裳もさることながら、登場人物も6人と多く、舞台衣裳さながらの格好の俳優がずらりと一列に並んで座るのは壮観だった。もう1作は、vol.1に続いて「新興宗教ネタ」で攻めた。全員熱演であったが、明かりが舞台の全面に行き届かず、ずっと影になってしまった人がいたり、舞台的なオペに慣れていないPAさんがミスを連発したりと、やや残念な面もあった。照明はLED特有ののっぺりとした明かりで、少し情緒に欠ける感じであった。
集客にも苦労した。また、ある回では、舞台上にまだ俳優が残って挨拶しているのに、お客様が我先にと席を立ち、出口へ向かう光景も見られた。
内容に関しても、お褒めの言葉と同時に、かなり辛辣なご意見もいただいたようである。
久々の公演で意気込んだものの、やや空回りしてしまった感があったのが、このvol.2であった。ただ、出演者は頑張ってくれたし、歌のあるキャストは、短時間で苦しみながらも演技と同時に歌も仕上げてくれた。できるならば、同じ作品で再チャレンジしたいという思いが残った。

純・真リーディングvol.2
純・真リーディングvol.2
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(写真 ©松本和幸)